矢口家事件簿 EP.1 「ツツガムシの恐怖」

大好評の「矢口高雄B級聖地巡礼」シリーズに続き、新たなシリーズ「矢口家事件簿」の第一弾になります。

本日のYahoo!ニュースで「ツツガムシ病」に関するニュースが取り上げられました。年間300~500人が発症し、数人が亡くなっているとのことです。
 

このツツガムシ病に関する恐ろしい事件が矢口家に起きたの2019年のことである。

ある日、「矢口高雄B級聖地巡礼」に登場する予定の自由が丘の焼肉屋さんで矢口家で食事し、帰宅すると私は身体が妙に熱っぽいのに気づいた。ひょっとしたらインフルエンザかも?数日後に南米ペルーへの出張を控えていた私は翌日病院に行くことにし、早めに床に就いた。

翌日、かかりつけの病院に行き、検査の結果、幸いなことにインフルエンザではなく、家で養生することになった。しかし、熱は一向に下がることはなく40度近くまで上がり、動くことすらままならなくなっていた。

さらに翌日、昨日訪れたかかりつけの病院に行って血液検査をしたところ、その結果をみて医師の顔色が変わった。「私では対処できません、至急、大きな病院へ行ってください!今すぐ、紹介状を書きます!」と医者は大慌てで紹介状を書き、とにかく白血球の数値が異常だからとぼんやりとした理由で私をその病院から追い出した。

帰宅後、とにかく、4日後にペルーへ2週間の出張、帰国してから、また3日後にペルーに2週間の出張、さらに、数週間後にラスベガスに出張と多忙な時期で仕事を休むわけにいかなかったので、ノートPCだけ持って紹介された病院を訪れた。

そこで問診を受けたのだが、その病院の先生は少し変わっていて、シャーロック・ホームズか『DEATH NOTE』のLか、今だと『ミステリと言う勿れ』の久能整くんかという推理を張り巡らし、ここ数日の行動から焼肉屋さんで食べたメニューまで事細かく聞いてて来た。しかしながら、原因不明となりそうになった時、その医師が私のふくらはぎに傷があるのを気づき、その傷について説明したとこと、事態は一気に解決に向かったのである。

数週間前の8月、私と次女・かおるは海外旅行でベトナムを訪れた。中部のリゾート地ダナンで終日過ごした後、ホイアンに宿泊、そして、ホーチミンでまた数日過ごし、無事に帰国していました。しかし、私はダナンで謎の虫に刺され、ホーチミンに着く頃にはかなり化膿していました。帰国後はすっかり治っていたのだが、虫に刺された時期、発熱のタイミングから医師はリケッチア症による発熱と診断したのである。医師によるといわゆるツツガムシ病のようなモノだということだった。そして、即入院…。

次女・かおるが早速、そのことを矢口高雄に伝えると矢口は大いに色めき立った。矢口は自分の作品中でツツガムシ病に触れており、知識が豊富だったのだ。そして、知り合いのツツガムシ研究者に連絡を取ったりと大興奮だったとのこと。私はツツガムシ病を知っており、矢口作品にも登場していることももちろん知っていたが、次女・かおるはツツガムシ病のことも父がツツガムシ病のことを描いていることも知らなかったので「お前は俺の描いた作品のことを知らないのかッ!」とえらい怒られ、貰い事故状態となった。関係無いのですが、私と同年代のマンガ好きでは矢口高雄の『ニッポン博物誌』でツツガムシ病の怖さを知り、手塚治虫先生の『ブラック・ジャック』でエキノコックスの怖さを知った方が多いのではないだろうか。笑

幸いなことに熱は下がり、3泊4日で退院し、退院翌日にはフラフラになりながらペルーに旅立つことが出来た。一方、矢口家ではツツガムシ・フィーバーが続き、大変盛り上がっていた。研究者の方が矢口家を訪れたり、診断した医師に連絡をしたり、追加の血液検査をお願いしたりと騒動はかなり長く続いた。これがいわゆる「矢口家ツツガムシ事件」事件の全容である。

ツツガムシ病についてはKindleUnlimitedで無料で『ニッポン博物誌』の「ケダニ先生奮戦記」を読むことが出来ます。アニメ版『釣りキチ三平』では108話で「ケダニ先生奮戦記」が放送されています。また『ふるさと』では矢口版エキノコックスの物語を読むことが出来ます。
 


ニッポン博物誌 (1)

こちらは『ブラック・ジャック』の「ディンゴ」、エキノコックスが題材となっています。
 


ブラック・ジャック 10 ブラック・ジャック (少年チャンピオン・コミックス)

このシリーズはストーカー事件、盗作因縁事件、盗聴事件、勝美ひったくり事件等続く予定ですが内容が内容なだけにお蔵入りになる可能性が高いです。