3月3日は「三平の日」

3月3日は『釣りキチ三平』こと三平三平の誕生日ということで有名ですが、実は2003年5月4日に秋田県平鹿郡増田町民として住民登録された時の生年月日は『釣りキチ三平』の連載開始開始日の昭和48年7月6日となっています。つまらないですね、3月3日にすれば良かったのに。つまらないついでに現在発売されている『釣りキチ三平』関係のカレンダーも3月3日には三平くんの誕生日って書いておくくらいの遊び心があっていいと思うのですが…。もしくは「三平の日」として祭日にするのも良いですね。みんなで釣りに行く日にするとか。

その「三平の日」ですが、実は今を遡ること12年前、2009年3月3日、映画版『釣りキチ三平』の完成披露試写会において、三平くん役を演じた須賀健太さんが「3月3日は三平三平の日です。ボクが勝手にそう決めさせていただきました!」 の一言で正式に決定しました。(?)

映画版『釣りキチ三平』ですが、実は『釣りキチ三平』の実写化については連載当時から国内、国外を含めずいぶんお話があったのですが、すべて実現しませんでした。よって、今作についても撮影が始まるまではかなり疑心暗鬼の状態でした。矢口はなかなか脚本に満足がいかず、それが解消されないままの製作となりましたが出演者の皆様には大満足だったようです。私としては『結婚できない男』が好きだったので魚紳さん役の塚本高史さんは嬉しかったのですが、矢口は魚紳さん役にはジム仲間だった反町隆史さんに演じて欲しかったと言ってました。主題歌も井上陽水さんの「少年時代」が良かったと言ってましたが、「少年時代」は藤子不二雄Ⓐの映画『少年時代』で使用されてましたから難しかったでしょうね。

完成披露試写会の2週間前の2月22日、『釣りキチ三平』の監督、滝田洋二郎監督がなんと『おくりびと』で第81回アカデミー賞で日本映画初の外国語映画賞を受賞、メディアにもたくさん取り上げられ大注目を浴びました。『釣りキチ三平』はその滝田監督のアカデミー賞受賞後最初の作品ということでひょっとしたら棚から牡丹餅、釣りキチ的に言えばコバンザメ的にヒットするのではないかと関係者は大いに沸きましたが、その『おくりびと』が『釣りキチ三平』の上映中もロングランの大ヒットとなり、一方の『釣りキチ三平』は期待を込めて239館という大規模公開したにも関わらず3日間の興行収入が6000万円に満たない数字で興行収入のトップ10にも入りませんでした…(11位でした)。

秋田のロケシーンは本当に素晴らしい作品です。BDのジャケットもそれをアピールしていますね。(笑)

U-NEXTで観ることもできます。

矢口は特に須賀健太さんを絶賛していましたね。

須賀健太くんが『釣りキチ三平』の出演を黒歴史としていたらどうしようかと不安でしたが、矢口の死去の際にはTwitterでコメントを発表してくださいました。

あと思い出深いのはゆりっぺ役の土屋太鳳さんです。

私は「なんか垢抜けない女の子だなー、この先、大丈夫かな?」 と思っていたのですが、矢口は「彼女はきっと素晴らしい女優になる、頑張ってほしい」とべた褒めでした。朝ドラ『まれ』出演が決まった時は「これで太鳳ちゃんは女優として花開くだろう」と喜んでいました。今となっていれば矢口の慧眼には恐れ入ります。私もサインを貰っておけばよかったと後悔しています。ちなみに、次女のかおるは「私は太鳳ちゃんが『トウキョウソナタ』に出ていた時から注目していた」と言っています。そんな土屋太鳳さんも『釣りキチ三平』出演を黒歴史化してるのではと心配しているのですがインスタグラムで矢口をとても素敵な文で偲んで下さり嬉しかったです。

以下は当時の「矢口高雄の独り言」になります。